ナーフの季節ですね、物申したいと思います
ナーフが発表されました。↓
今回のナーフに対しての感想と、パッチ適用後の環境の変化について書こうと思います。
ナーフ内容
- 「ナーガの海の魔女」 – コストを8マナに変更。(5→8に増加)
感想
以前適用された仕様変更↓
ゲームメカニクスのアップデート(10/13 Update) | BeerBrick Hearthstone
の前の効果(コストが5に固定されてそこからカード個別のコスト変化は適用されない)に戻すのではいけなかったのでしょうか?
テキストとカード効果の実際の処理がカードごとに違っていたから統一したというメカニクス面でのアップデート自体は大変よいことだと思うので、だとしたら違う効果に書き換えればいいだけの話じゃないですかね?
確かに8マナにすれば、アグロから見ればキルターンが伸びるので試合展開に余裕が持て、コントロールから見れば捻れし冥界などのAoEが間に合いやすくなります。
しかしどのみち8マナでティリオン出すよりナーガやったほうがつよくね?となりミッドレンジ系のデッキがやりにくいのは変わらないのでは、という印象。もちろんこの変更により使用者は減るでしょうけども…
- 「性悪な召喚師」 – コストを7マナに変更。(6→7に増加)
感想
性悪デッキの問題点は、こいつ自身よりもミニオンだけで6ターン程度戦えてしまう現在のカードプールにあると思っているので、なんとも言いにくい。
7マナにしたところで5/5くらい以上のが召喚されればどのみちつよいので、大したナーフになっていなさそうというのもなんとも。
もちろん6ターン戦うのと7ターン戦うのとでは全く話が変わってくるはずなので、そのへんがどう影響するかというところさんではないでしょうか
- 「暗黒の契約」 – 体力を4回復する。(8→4に減少)
感想
パクトの回復量4、1マナの適正回復量が5なの考えるとミニオン自壊がメリットとして捉えられるから、カードデザインとして気持ち悪い
— あれっくす (@chunchunner) 2018年5月15日
うむ。
というわけでいっそデザイン自体を変える方向に雑に考えたのですが、「8ダメージ受ける代わりに敵味方関係なくミニオン1体破壊できる」というふうにバッサリ変えてしまうほうが楽しそうだなという気が。1マナだとつよすぎそうだから2マナにしたりして。ライフを生贄に捧げてミニオン破壊してもらうんだよ。暗黒の契約っぽさあるじゃん。
いやほら、ウォーロックってライフ減らす代わりにボードコントロールしたりハンド・アドバンテージ得たりしてたわけだし、強力な効果だけどライフめっちゃ使うから、これ使うために地獄の炎使うか使わないかとか、アグロからしてみれば従者パクトされる前に相手のライフ8点ちかくまで削っとけばよくなるとか、いろいろ起こりそうじゃない?
まあナーフ内容が発表された後にこんなの考えてもどうしようもないんですけどね…
話が逸れましたが、回復量を減らすこと自体は妥当ですね。だったらアメジストの呪文石もどうにかしてほしかった感じはありますが、とにかくこれでウォーロックがヒーローまるまる一人分の回復を持つことはなくなりました。
今まででも従者パクトされる頃には倒しきれるかどうかみたいなアグロデッキはあったわけですから、回復が4点減るだけで意外とどうにかなりそうではある。特に奇数フェイスハンターやアグロメイジみたいな直接打点が出せるデッキにとっては追い風ではないでしょうか。
- 「取り憑かれた従者」 – コストを6マナに変更。(5→6に増加)
感想
…の前に、私以前こんなデッキを使ってたんですよ。
このデッキ、サイやらキャスリーナやらキューブと死にまねで突然リーサル出たりして割と楽しかったんですけど、だからといって死にまねにヘイトが集まったりとかしてたとは思えないんですよね。
で、何を言いたいかというと、1マナで味方のミニオンを自壊させられるスペルがあったからと言って、組み合わせて使う招集効果の断末魔ミニオンが重たすぎたりすると、結局大して使われないということなんですよ。
キャスリーナ・ウィンターウィスプ自体のカードパワーの高さは知られているところではありますが、彼女を採用したハンターが普遍的に結果を出しているということはあまり聞き及びませんね。コントロールハンターでレジェンド達成する変態もこの世にはいますが
ところで、この取り憑かれた従者と全く同じスタッツで、招集先が獣になっただけのミニオンがハンターにいたとしたら、どうなっていたでしょう。
ハンターにはキングクラッシュという招集すればある意味ドゥームガードより恐ろしい獣がいたり、それ以外にも中立になりますが電撃デビルサウルスがいたりしますよね。
それに6マナで招集できるとなれば、サイを引っ張ってきつつ同じターンにヒナをプレイしたりできるわけです。
こうなっていればそのカードをナーフしろとの声が上がるまで、さほど時間はかからないと思います。多分。
コストの重いミニオンを招集コンボでコストを踏み倒したり、デメリット効果の雄叫びを持っているがその分強力なミニオンのデメリット効果を踏み倒したり…といったことが可能になる招集ギミック自体はとてもエキサイティングな体験を私達にもたらしてくれました。
しかし一方でそれらのミニオンが出てくるのが”早すぎる”場合、私達はそれに対処できる手段を持っていなければ、そのコンボの達成時点でゲームが決まってしまうことが少なくありません。こんなのいちいち言うまでもありませんね。みなさん体験済みでしょう。
なのでこのナーフは妥当だと思います。
- 「動員」 – コストを5マナに変更。(4→5に増加)
感想
個人的には5マナで1マナ3体招集でもいいくらいだと思っていますが、まあこんなものでしょう。
現在スタンワイルド問わず環境で猛威を奮っている偶数パラディンでの採用が不可能になり、1マナしか招集先のいない奇数か、バクとゲンを使わない自然数パラディンにしか採用できなくなります。おそらく奇数では使われないでしょう。
なんかマロパラもついでに弱くなってますけど、マロパラが一番苦手だったのは偶数パラだったまであるので、むしろワンチャン生まれそう。従者パクトのターン伸びたからイーブンですし。
感想
4/4になったらフレストで取れるとか奇数ウォリコンがヒロパ大暴れで掃除できるとかいろいろ変わっては来るんでしょうけど、どのみち退散やソニアで増やした突撃ミニオンで大量のバーストダメージが出せる点は変わらないのでだめですね…30点は遠くなるにせよ…
いろんなところで何度も言われてることですが、一度だけ自分のミニオンをすべて5/5にするという効果じゃいけなかったんでしょうか
というかクエストローグの存在が環境を不健全にしているということがなぜ理解されないのか理解に苦しむ
環境変化予想
偶数パラディンにしても、キューブ/コントロールウォーロックにしても、実質的なパワーはあまり落ちていないのでは?というのが素直な印象です。
動員を早めに握れていなかった偶数パラディンがそんなに勝率悪いかと言われてもそうでもありませんし、7マナ使って4点回復しつつドゥームガードやヴォイドロードを出す動きが弱いと言えるかというとそうでもありません。
しかし今回のナーフによって、動員抜きの偶数パラディンやるなら自然数ミッドレンジのほうが強くね?となる可能性があったり、ウォーロックに対してはアグロ/フェイスデッキのリーサルが間に合う確率が上がることによって、コントロール型が増えたりと、間違いなく環境は動くだろうと思われます。
具体的に言えば、クエストローグが減ることによってまずコントロールプリーストが台頭してくる可能性は非常に高いです。
現在のTierランキング上から2つが抜けるとその次はアグロメイジやコントロールプリーストですが、特にコンプリはパイロ讃歌によりアグロにも強くDK思念撃破によりコントロールに対しても決定打を持ちます。
打点が限られるアグロメイジは大量の回復を持つコントロールデッキには弱く、コンプリ以外にもコンプリを狩るための奇数コントロールウォリアーが出てくる可能性が高いため、少々厳しい戦いを迫られることが予想されます。
だったらコンプリに勝てるデッキは存在しないのか?というと、さっきも言ったとおりウォリコンや挑発ドルイドなど、大量に装甲を積めるデッキが対策デッキになりえます。
コンプリ必殺の勝ちパターンがアレクストラーザからの16点バーストなので、装甲を増やしていればアレクストラーザの影響を減らしておくことが可能です。
しかしウォリコンや挑発ドルなどバースト手段をもたないデッキは、コントロールウォーロックの第一使徒リンによってデッキ破壊されてしまい勝ち筋がなくなることを防ぐのが非常に難しいです。
とここまでで、コントロールデッキたちの中でも
ウォーロックに勝てるプリーストに勝てるウォリアーに勝てるウォーロック…
というふうに三すくみになっていることがおわかりいただけると思います。
ちょっとまって!コントロールの話しかないやん!アグロの話を見たかったからこのブログ開いたの!
という声が聞こえてきそうなのでアグロの話も。
現在環境でつよいアグロデッキといえば、アグロメイジ、奇数ローグ、奇数フェイスハンター、マーロックパラディンあたりですね。
アグロメイジや奇数ハンターはやれそうな感じがしますね。コントロールデッキに大して基本的につよく、奇数ハンターは特に苦手だった偶数パラディンが…いるのかいなくなるのかわからねえ…
というふうにアグロ勢がどうなるか、実のところ全く読めないんですよねえ。
マーロックパラディンは動員のターンが遅くなりますが、動員はコントロールデッキに対して基本的にAoEへの返しとして使われていたので、あまり影響はないように感じます。
が、先程もちらっと言ったように、パラディンはなんとなーくミッドレンジ寄りの構築になるんじゃないかなーという予想がちらっとあるんですよ。
コボルト後期の頃にちらっといたんですが、序盤をマーロックで戦って、中盤以降パラディン特有のパワーカードを投げつけ続けて勝つみたいなやつですね。
動員によってデッキ内の低コストミニオンを招集してデッキを圧縮し、後半に強いカードを引きやすくできるため、非常に強力な構築です。
が、現環境そもそも性悪以外のミッドレンジが死滅しています。パラディンを使うにしても偶数や奇数、アグロタイプのマーロックの方が強力だからでしょう。まあナーフ後もコントロールデッキ相手にやれるのか?と結構疑問がないわけではありませんが…
というわけでTier予想。
Tier1 コントロールプリースト
Tier2 コントロールウォーロック、コントロールウォリアー、アグロメイジ
Tier3 挑発ドルイド、奇数ハンター、ローグ
まだまだ新しいデッキが発見される可能性もあります(最近出てきた偶数シャマなど)が、ひとまずこのへんで。